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NSCLCでの"re-challenge"


またまた癌の話です。
本文を読めていませんが、気になったので抄録だけ紹介いたします。

小細胞肺癌(SCLC)では効果のあった抗癌剤の再投与を行うことがありますが、
非小細胞肺癌(NSCLC)では時々聞いたことのある程度でした。
勉強不足を痛感・・・


Re-challenge chemotherapy for relapsed non-small-cell lung cancer
 Lung Cancer, 01/25/10, article in press
 柏のがんセンター東病院から


Background
・非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、2nd lineの治療に1st lineと同じレジメンを用いる"re-challenge chemotherapy (RC)"についてきちんと検証した報告はない。
・RCが再発NSCLC患者に対して2nd lineの化学療法として効果があるかどうか検討した。

Materials and Methods
・施設:がんセンター東病院
・期間:1992年7月~2003年12月
・症例:再発時にRC治療を受けた28例のNSCLC患者と、docetaxel(DOC)を用いた38例のNSCLC患者について、retrospectiveにreviewした。

Results
・RC groupの内訳:21 men and 7 women, 年齢中央値62歳 (42–76歳)
            1st lineのレジメンはほとんどがplatinum-based
            投与回数の中央値は3コース (2–7コース)
            全患者が1st lineの治療に反応していた
            再発時のPSは全患者で1だった

・1st line治療から再発までの期間の中央値は5.0ヶ月(1.6–36.1 ヶ月)

・RCの奏効率は29%
・RC開始後の生存期間中央値は17.0ヶ月で、1年生存率は60%
 ⇔これはDOC群よりも良かった (p=0.0342)

Conclusion
・1st lineの治療が効いた患者さんでは、再発時に同じ薬を再投与すること(=RC)が、 一つのオプションになるかもしれない。


本文を是非とも読みたいので、入手しようと思います。

余談ですが、千葉県柏市の病院でも少し勤務していた事があったので、患者さんの事でこの病院にはちょくちょくお世話になりました。