【JW】COPDと動脈硬化とスタチンと予後

いつもコメントいただいている、Dr.kからの投稿です。
どうもありがとうございます。
このお方は、いつか世界に羽ばたく人だ(・・・かもしれない)と思うのですが、
その前に急激な老化のため寿命を迎えてしまうかもしれない・・・とも思うお方です。

COPDと動脈硬化とスタチンと予後の話。
peripheral arterial disease(PAD)って何の事かと思いましたが、日本で言うASOでした。海外と呼び方が異なるんですね。

Effect of statin therapy on mortality in patients with peripheral arterial disease and comparison of those with versus without associated chronic obstructive pulmonary disease.
Am J Cardiol. 2008 Jul 15;102(2):192-6. (オランダ)

Background
・スタチン製剤は抗炎症作用を持つ為、peripheral arterial disease (PAD)の患者によく使用されている。
・PADとchronic obstructive pulmonary disease (COPD)はどちらも炎症が深く関与する疾患であり、COPDの患者にもスタチン製剤の効果が期待される。

Purpose
・PADの為に外科手術を施行された患者で、スタチン投与と死亡率の関係をCOPDあり・なし群に分けて検証する。

Materials and Methods
・観察期間:1990~2006年 
・腹部大動脈 or 頚動脈 or 下肢動脈での手術を受けた患者3371人について、レトロスペクティブに検討。
⇒COPDの有無・スタチン投与の有無で分類
 COPD (+): 1310人⇒ statins: 330人、no statins: 980人
 COPD (-): 2061人⇒ statins: 480人、no statins: 1581人

・スタチンの用量も分類して検討
 ①low dose (<25% of maximum dose)
 ②intensive dose(>25% of maximum dose)

・End points:①short mortality (30 day) ②long mortality (10 year)

Results
・短期・長期ともに、スタチン投与群で死亡率が低かった。もちろん、COPDはない方が良い結果。
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・PAD with COPD群で スタチン製剤投与により短期・長期生存率 up (ただし、low doseは短期生存は改善せず)。
 短期: odd ratio 0.48、95%CI 0.23-1.00
 長期: hazard ratio 0.67、95%CI 0.52-0.86
・PAD without COPD群でもスタチン製剤投与により短期・長期生存率 up
 短期: odd ratio 0.42、95%CI 0.20-0.87
 長期: hazard ratio 0.76、95%CI 0.60-0.95

Conclusion
・PAD with COPD群の方が、PAD without COPD群より死亡率が高い。
・PAD with COPD群、PAD without COPD群どちらもスタチン製剤は短期・長期生存率の向上に有用である。
・PAD with COPD群では、low doseよりもintensive doseの使用が推奨される。

感想
詳しく本文を読んでいませんけど、交絡因子がいろいろありそうで、なかなか難しいと思いました。スタチンはどこにでも出てくるなぁ・・・

Dr.k、投稿ありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。
他にも、こんな面白い情報があるという方がおられましたら、連絡ください~

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by tobbyK | 2008-10-31 14:53 | COPD