週に2回、大阪のある地区の個人開業医(外科)で外来診療をしています。

なぜか小児の骨折を診る機会がやたらと多く、今のところ最年少は2歳の女の子です。
小児の骨は成人よりも軟らかくてflexibleであり、“若木が折れるような感じ”の「若木骨折(greenstick fracture)」と呼ばれるパターンが多いです。
「上手いこと言うなぁ」と、レントゲン写真を見てつくづく感じます。
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                                  (MayoClinic.comより)

さて、ギプス固定が大変・・・泣かれまくり・・・
ベテランナースに助けてもらってばかりです。
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- Journal Watch シリーズ(JW) -

某大学・某医局のメーリングリストで行っていた企画を、今後はブログ上で行おうと思います。
日頃のJournal watchで目についた論文を斜め読み(かなり)して配信し、いろんな意見をもらって楽に勉強しようという企画です。

今回は「IPFとfibrotic-NSIPの予後因子」について。
「間質性肺炎では、CRP(臨床-放射線-病理)が大切だ!」とよく言われますが、ちょっと観念的で自分自身上手く飲み込めていません。せめて大切さの重み付けくらいして欲しい・・・と思っていたところでした。
また、現在CT画像を用いた呼吸器疾患の病態の研究をしているもので、こういう論文は参考になります。

Prognostic Determinants among Clinical, Thin-Section CT, and Histopathologic Findings for Fibrotic Idiopathic Interstitial Pneumonias: Tertiary Hospital Study
Radiology. 2008 Oct;249(1):328-37. Epub 2008 Aug 5.
(Samsung Medical Center, Sungkyunkwan University School of Medicine, Seoul, Korea)

Purpose
・UIPとfibrotic-NSIPの予後因子を、臨床情報・病理所見・CT画像所見から検討する。

Materials and Methods
・retrospective study
・対象症例:
 total 108 例(男性71例, 女性37例、61±8歳(mean±SD))
 (内訳)
  UIP 79例(男性60例、女性19例、63±7.4歳)
  fibrotic NSIP 29例(男性11例、女性18例、57±12.9歳)
  *外科的生検で確定診断・・・83例:UIP 54, f-NSIP 29
  *臨床情報+CT画像でIPFと診断・・・25例
   (診断基準:CT上、下肺野の容積の10%以上を占める蜂巣肺を持ち、
     ATS/ERS consensusの臨床・画像診断基準を満たすもの)
   *膠原病、過敏性肺炎などは除外している
・肺機能検査、BAL、thin-section CTを施行
・画像の検討:
 2名の胸部画像診断医が独立してスコアを判断(3ヶ月の間隔で2回ずつ)
 1mmスライス・1cm間隔のCT画像について以下の病変の広がりについて5%単位で評価
  ・overall extent of the pulmonary parenchymal abnormalities
  ・consolidation
  ・total extent of GGO
  ・GGO away from areas of reticulation
  ・reticulation
  ・honeycombing
  ・nodular opacities
⇒ a. 臨床情報
    年齢、性別、喫煙歴、症状持続期間、免疫抑制剤、FVC、DLCO、安静時PaO2、
    BAL中のリンパ球と好中球数
  b. 病理診断
    2名の病理医で再度レビューし、完全一致のUIP/NSIPと、診断不一致例に分類
  c. CT画像スコア
 と、予後の関係をCox regression analysesで検討

Results
・5年生存率(mean follow-up, 45 months)
 fibrotic NSIP…76%
 UIP…46% (P = 0.006)
・multivariate analysisで、以下の2因子が有意な予後因子
 high fibrotic score (reticulation+honeycombing):
   hazard ratio = 1.200 (P = 0.043)
 initial low DLCO level:
   hazard ratio = 0.973 (P = 0.025)

Conclusion
・UIP/fibrotic NSIPの患者では、fibrotic score(honeycombing+reticulation)が高いことと、受診時のDLCOが低いことが予後不良因子。

受診時CTでの線維化を示す所見が広いこと+呼吸機能検査値が低いことが生命予後因子であったという結果は、以前AJRCCMに出ていた強皮症の間質性肺炎の予後検討でも同様でした。当たり前といえば当たり前の結果でしょうか・・・?
ただ、結果として病理診断が予後因子から外れたというのは、呼吸器内科医としては正直ありがたい感じです。ちらっと呼んだDiscussionにもありましたが、病理医間の診断の"discordant"は非常に多いので・・・
せっかくなら最良のカットオフ値を出して、予後良悪の2群に分けてくれると臨床的にもっと有用だったかなと思います。

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  写真は、先月あるシンポジウムに行く途中に乗り継ぎで寄ったヒースロー空港での1枚。
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思うところがあり、ブログを始めてみました。
日本を放浪中の呼吸器内科医です。
日常生活で感じたことや学んだことについて、しばらく記録を残してみようと思います。

画像は僕の好きな映画「モーターサイクルダイアリーズ」の一場面です。
喘息持ちのくせに葉巻を吸う、医師であり革命家の「チェ・ゲバラ」の青春を描いた映画です。
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彼についてはいろんな評価があると思いますが、個人的には彼の生き様に共感・尊敬する部分が多々あります。そして現在、キューバの医療は世界でもまれに見る低コスト・高パフォーマンスと言われています(異論はあるが)。

いつか世界各国の医療現場を見てみたいなぁ・・・
日本国内でも地域によってバラエティーがあって、随分驚かされました。
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# by tobbyK | 2008-10-01 05:14 | 徒然