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最近読んだ本を。

PRIDE(プライド)―池袋ウエストゲートパーク<10>
石田 衣良 (著)


10作目まで続けて読んだ小説は初めてです。
パターン化が心地よく、
去年の時事ネタを振り返って考えてみることが出来ます。

「プライド」「負けるな」
響きました。

「本当の絶望を知らなければ、本当の希望は見えない」
という、別の作品の一節も思い浮かびました。


最近「ある一言」によりちょっと凹み(まあ、いつもですが)、
あーでもないこーでもないと考えていたのですが、
ちょうどこの本を読み終わったタイミングで、
以前の職場(8年前!)でご指導いただき今でも尊敬している上司2人&友人から
突然電話を頂いて、とても励まされました。
ずいぶんご無沙汰してしまっているのですが、今でも気にかけていただいて感激です。
今でも自分のエネルギーの源は、あの時の先生方の姿です。
無口な先生方の真摯な後姿を思い出してみたら、
今回のはどうでも良いことだと思えました。

人と人が分かり合うのには、言葉はむしろ少ない方が良いのかもしれませんね。

このような素晴らしい先輩や友人を持てたことはまことに幸運であり、自分の誇りです。
今日みたいな日があるのなら、じっと耐えるような日々も案外悪くないのかも知れません。



板尾日記6
板尾 創路 (著)


こちらは第6巻。

5巻はなかなか正気を保って読み進めることが出来ませんでしたが、
6巻は時に涙しながら一気に読んでしまいました。

「板尾日記」のなかで最高傑作だと思います。

自分も日記書こうと思いました。



2月も残すところ1週間。
3月下旬にはとうとう引越しです。

今後毎週何らかのお別れ会の予定が入っています。
ありがとうございます。

特に、研修医の先生方からのお別れ会開催の申し出は、
とってもうれしかったです。
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by tobbyK | 2011-02-20 00:17 | 徒然
「心不全か肺炎か?」

臨床上しばしば問題になり、
呼吸器科と循環器科の仲がギクシャクする原因になっている
・・・という噂が。
そう言えば、あちこち転々としてきましたが、
呼吸器科と循環器科の関係が「とても良好」と言えたのは一施設だけでした。
どちらが良くてどちらが悪い、とか、
そういう事を言いたいのではありませんので悪しからず。

個人的には、急性冠症候群や弁膜症などの専門治療が必要でなければ、
呼吸器科で診ても良いのでは・・・と思っています。
呼吸管理については呼吸器科の方が得意だと思いますし。

EHFSⅡ study(Eur Heart J 2006)によると、急性心不全の誘引は
 急性冠症候群 30.2%;肺水腫の49%、心原性ショックの72%
 不整脈 32.4%
 弁膜症 26.8%
 感染症 17.6%
 治療コンプライアンス不良 22.2%

です。肺炎を誘引とする急性心不全は結構多い気がしていましたが、
全体で見るとやはりこの程度ですね。

私自身が循環器の先生方にお願いしたいことはただ一つです。
「EF正常だしBNPもしょぼいので、心不全はないです」とは言わないで欲しい

そもそも心不全の診断基準にはそんな事書いてないし、
EFが保たれているケースが40-50%と分かってきています。
また、初期診断で「心不全は無い」と言ってしまうと、
安定期/慢性期管理の依頼がスムーズに行きません・・・

もちろん呼吸器科医も心疾患について学ばなければならないです。
呼吸器疾患では心血管疾患の合併も多いですし。
慢性疾患患者さんのスクリーニング、血圧などのリスク因子管理について、
内科医として自分ももっと意識したいと思います。
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RAPID DISEASE PROGRESSION WITH DELAY IN TREATMENT OF NON–SMALL-CELL LUNG CANCER
Int. J. Radiation Oncology Biol. Phys., Vol. 79, No. 2, pp. 466–472, 2011


Purpose
・Stage1-3BのNSCLCにおいて、診断から治療までの間に進行した症例の割合を検討する

Methods and Materials
・対象:40例のNSCLC
・治療前にCTと18-FDG PETを様々な間隔で2回施行
・「進行」の定義:新たなリンパ節腫大、新病変の出現、もしくはstageの変化

Results
・CT:1回目と2回目のMedian time intervalは13.4 weeks
・PET:1回目と2回目のMedian time intervalは9.0 weeks
・最初の検査において、
 腫瘍の最大サイズ(MTD)の中央値は3.5 cm (0.6-8.5 cm)
 SUVの中央値は13.0 (1.7-38.5)
・MTD中央値は、2回の検査の間に1.0 cm増大(中央値、35%増大)、meanでは1.6 cm増大(59%)

・19例(48%)は進行した;
 何らかの進行は、4週で13%/8週で31%/16週で46%
 ステージが上がった症例は、4週で3%/8週で13%/16週で21%
 遠隔転移は、4週で3%/8週で13%/16週で13%

・最初のT因子とN因子が進行に関連していた因子であり、病理・腫瘍のgrade・性別・maximum SUVは関連していなかった

・stage3の患者における3年生存率は、検査間で進行があった症例で18%なかった症例で67%だった(p = 0.05)

Conclusions
・NSCLCでは治療の遅れが疾患の進行に関連する可能性がある。
・診断・staging・治療の開始は早急に行うべきである。
・4-8週の遅れが生じた場合、restagingを行うべきである。


もう一つの読み方としては、検査の間に進行するような「急速進行型」の症例は予後不良で、そうでないような症例は比較的予後良好、という事でしょう。病理は関連しなかった、という事なので、「臨床的な悪性度」の方が重要であると考えられます。いずれにしろ、診断から治療までは早いに越した事は無いと思います。


-徒然-

以前担当していた患者さんのご家族(先日とはまた別の方)が面会に来てくださり、
医療の中で感じた事を書き綴った文章を下さいました。
「今後の医療でのご参考に」との事でした。
つらい事がたくさんあったと思うのですが、
ご家族の深い、どこか爽やかなお顔が印象的でした。
大変勉強になり、また感動しました。
世に色々な「振り返りカンファ」はありますが、これ以上の機会は無いと思います。
今後もこのような場を多く持てるような仕事を続けたい、
と思います。
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