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「第2回呼吸機能イメージング研究会」のため、昨日から沖縄に来ております。

友人と琉球大学の学生さんが空港まで迎えに来てくれて、

研究会の前にペンギン食堂に連れて行ってくれました。

スーチキーそば、美味しかったです。どうもありがとうございました!
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その後研究会へ。

自分の発表後、たくさんの方とお話できてとても勉強になりました。

すぐにやってみたい研究も出来ました。

しかし、「天才」って結構いっぱいいるなぁ・・・



研究会後はホテルで論文書き。

静かなのでかなり集中できました。


本日も研究会。
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by tobbyK | 2010-01-31 06:44 | 徒然
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昨日から東京。
3時間睡眠で、現在帰りの新幹線の中。
熱海あたりから雨が降ってきました。

丸善で医学雑誌、新書、小説を買う。
今週中に全部読みたいなぁ。。。
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by tobbyK | 2010-01-28 07:10 | 徒然

またまた癌の話です。
本文を読めていませんが、気になったので抄録だけ紹介いたします。

小細胞肺癌(SCLC)では効果のあった抗癌剤の再投与を行うことがありますが、
非小細胞肺癌(NSCLC)では時々聞いたことのある程度でした。
勉強不足を痛感・・・


Re-challenge chemotherapy for relapsed non-small-cell lung cancer
 Lung Cancer, 01/25/10, article in press
 柏のがんセンター東病院から


Background
・非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、2nd lineの治療に1st lineと同じレジメンを用いる"re-challenge chemotherapy (RC)"についてきちんと検証した報告はない。
・RCが再発NSCLC患者に対して2nd lineの化学療法として効果があるかどうか検討した。

Materials and Methods
・施設:がんセンター東病院
・期間:1992年7月~2003年12月
・症例:再発時にRC治療を受けた28例のNSCLC患者と、docetaxel(DOC)を用いた38例のNSCLC患者について、retrospectiveにreviewした。

Results
・RC groupの内訳:21 men and 7 women, 年齢中央値62歳 (42–76歳)
            1st lineのレジメンはほとんどがplatinum-based
            投与回数の中央値は3コース (2–7コース)
            全患者が1st lineの治療に反応していた
            再発時のPSは全患者で1だった

・1st line治療から再発までの期間の中央値は5.0ヶ月(1.6–36.1 ヶ月)

・RCの奏効率は29%
・RC開始後の生存期間中央値は17.0ヶ月で、1年生存率は60%
 ⇔これはDOC群よりも良かった (p=0.0342)

Conclusion
・1st lineの治療が効いた患者さんでは、再発時に同じ薬を再投与すること(=RC)が、 一つのオプションになるかもしれない。


本文を是非とも読みたいので、入手しようと思います。

余談ですが、千葉県柏市の病院でも少し勤務していた事があったので、患者さんの事でこの病院にはちょくちょくお世話になりました。
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癌ネタが続きますが、気になる論文だったので。

抗癌剤の効き目を比較する試験はもちろん大切で、
そういう論文は放っておいても次々に出てきます。

しかし癌患者さんの中には残念ながら治癒を期待できなくなる場面も多く、
「本当に化学療法をすべきなのか?」
「いつまで化学療法を続けるべきなのか?」
について、いつも悩んでいます。

個々のケースで慎重に決めるべきなのは分かっていますが、
それはそれで思考停止かもしれません。
毎回「これでよかった・・・のかな・・・」の繰り返しです。

今回は、この事についてまとめて振り返った論文です。
私はこういう論文は初めて見ました。


Use of Chemotherapy at End of Life in Oncology Patients
Annals of Oncology. 2009;20(9):1555-1559.


Background
・適切なタイミングで化学療法を中止することは、患者のQOLのために重要である。
・"end of life"において化学療法を使用する要因は何か検討した。

Methods
・2005年4月から2年以上の間に、2つのがんセンターで緩和治療を行われ亡くなった症例を検討。
・患者の背景、癌の種類、化学療法の種類を調べ、これが死の2週間以内、もしくは4週間以内まで化学療法が行われた事実と関連するかどうか調べた(χ二乗テスト)。
 患者背景・・・死亡年齢、性別、出身国(オーストラリア人/非オーストラリア人)、
         治療を担当した医師(7人)、癌の種類、緩和的化学療法のレジメン数、
         化学療法への腫瘍の反応性
・また、これらのうち独立した因子を検討するため、多変量解析を施行した。

Results
・747例が上記の期間において死亡していた:
 median age 67 years (range 20-96)
 female 44%
・398例が化学療法を受けていた(53%):
 死の4週間以内まで施行されていた症例が18%
 死の2週間以内まで施行されていた症例が8%

多変量解析で、
・治癒の見込みがない段階で化学療法(=緩和的化学療法)を行うことになった要因:
  患者が67歳未満である事 (P < 0.01)
  癌の種類=中枢神経腫瘍 (P < 0.01)
  化学療法への反応性 (P < 0.01)


・死の4週間前まで化学療法を行うことになった要因:
 「医者の違い」だけ!!! (< 0.05)
  *7人の医師のうち、「医師6」という人が結構積極的に治療をおこなっていた

・死の2週間前まで化学療法を行うことになった要因:
 有意な因子はなかった

Conclusions
・年齢、腫瘍の種類、化学療法への反応性が、緩和的化学療法を施行する要因であった。
医師個人間の差が、死の4週間前まで化学療法を施行した唯一の要因であった。


医師-患者関係、予後予測の問題、豪と米国では化学療法をやると医師にお金が入るが家族との話し合いではお金が入らない、患者本人・家族の希望などなど、複雑な要因が絡むようです。
しかし、医師によって大きな差があることが明らかにされ、納得とともに複雑な感じもしました。
日本人ではどうなんでしょうか。きっと医師の差はあるんでしょうね。。。
いつか調べてみたいと思います。


-徒然-

本日久しぶりに娘と公園へ。
保育園の同じクラスのお友達と会い、楽しく遊んでいました。
成長したな・・・(向かって左が娘)
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今週は東京と沖縄に出張あり。
気合。
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ちょっと(かなり・・・)期間が空きましたが、喫煙以外の肺癌のリスクのまとめを。
臨床と研究 2009;86(7):818-823を主に参考にしました


喫煙以外の肺癌リスク

1. アスベスト
・25線維/ml・年の曝露で2倍 (ヘルシンキ・クライテリア Consensus Report.1997.)
・アスベストはケイ酸塩からなる線維状の鉱物の総称。クロシドライト(青石綿),アモ サイト(茶石綿),クリソタイル(白石綿)がある。建築などにおいて広範に用いられた。悪性中皮腫や肺癌の原因。
・肺発癌においてアスベスト曝露が喫煙と相乗的な効果を示すことも疫学研究によって示 されている。

2. 室内ラドン
・ラドンは、岩や土壌に天然に存在するウランの崩壊により生成する放射能のあるガス。ラドンの崩壊過程においてα線が放出されDNAを損傷する。
・多量のラドンに曝される鉱山労働者において、職業的なラドン曝露と肺癌との因果関係が示されている。一般におけるリスクとしては、最近の収集分析の結果地下室などでのラドン曝露は肺癌リスクとなりうるとのこと(影響は比較的小さいか)。
・8.40%(3.0~15.8%)/100Bqm3がひとつの基準か?
 欧州での13研究のメタアナリ シス(Darby S. et al. 2005.)

3.調理油の蒸気
・2.12倍 (1.81~2.47)
 中国/台湾の7研究のメ タアナリシス(非喫煙者女性を対象、Zhao Y. et al. 2006.)
・調理油からの揮発物には多望芳香族炭化水素(polycyclic aromatic hydrocarbons:PAHs)を始めとする変異誘発物質が含まれている。

4.室内での石炭や木材の燃焼 
・2.66倍(1.39~5.07)
 中国/台湾の7研究のメ タアナリシス(非喫煙者女性を対象、Zhao Y. et al. 2006.)

5.大麻喫煙
・2.3倍 (1.5~3.6)
 チュニジア・モロッコ・アル ジェリアでの症例対照研究(Berthiller J. et al. 2008.)

6.ウイルス
・HPV16/18で10.12倍 (3.88~26.4)
 台湾での症例対照研究(60歳以上の非喫煙女性のみ有意、Cheng Y.W. et al. 2001.)

7.エストロゲン曝露
・非喫煙者において男性と比して女性に肺癌が多い⇒肺発癌における性ホルモンの関与?
・分子生物学的には、エストロゲン受容体経路とEGFR経路(前回記述)との相互作用が報告されている。
・疫学研究では、早期閉経が肺癌のリスク減少と関連。
 ⇒特に喫煙者でのホルモン補充療法が肺癌リスクの増加と関連する!
   外因性または内因性エストロゲンが肺癌リスクとなることを示唆。
・まだ一定の見解は得られていない。

8.遺伝的因子
・germ cell mutationは非常にまれ。
・近年、EGFR遺伝子にT790M胚細胞変異を有する家系において肺腺癌が多発したという報告あり。
・遺伝による肺癌リスク増加について、非喫煙者肺癌の11研究の解析により、肺癌家族歴がある場合は1.5倍の肺癌リスクがあ ることが報告されている (Br J Cancer 2005;93(7):825-833.)
⇒喫煙関連発癌物質の代謝能力の違いには遺伝的素因が関連している!
多望芳香族炭化水素(polycyclic aromatic hydrocarbons:PAHs)は、肝臓でチトクロームP450(CYP)により活性化さ れ、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST) により解毒される。CYP1A1やGSTの多型と肺癌との関連が研究されており、例えばCYP1A1-I462VとGSTM1-nullバリアントの組み合わせをもつ個体は、両者が野生型の個体と比して4倍以上の肺癌リスクがあると報告されている。

・DNA修復能の違いと肺癌リスクに関しても研究がなされているが、まだ一貫した関連は見出されていないよう。

9.その他
a.問質性肺炎や肺線維症などの基礎疾患の合併
b.ヒトパピローマウイルス(HPV)16/18
c.大気汚染
d.赤身肉や加工肉摂取・緑色野菜の摂取不足
e.特殊なウイルス?
⇒羊においては、JSRV(Jaasiekte sheep retrovirus)が羊の末梢肺に気管支肺胞上皮癌(BAC:bronchioloalveolar carcinoma)類似病変を起こすことが知られている。


色々ありますね。
まあ生きている限り常に何かのリスクはあるわけで、1日生きるだけで確実に寿命は縮まるわけです。
呼吸器科医的に言うと、「肺が成長を終えると考えられる10代半ば/後半くらいからは、1回呼吸をするごとに少しずつ肺が傷んでいく」、といったところでしょうか。ちょっと言い過ぎか。
「医者の不養生」の言い訳でした。



-徒然-

異動もあり、1月~4月までは結構忙しくなっております。
ちょっと疲れ気味でしたが、本日上司に言ってもらった一言でやる気が出てきました。
いつか自分も、誰かにとってのそういう人間になれたら、と思いました。

最近睡眠時間が急激に少なくなってきているので、せっかくだから今年は睡眠時間を記録してみようと思います。
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埼玉~東京出張中。

行く先々で「ブログの更新が遅い」と言われたので更新しております。
学術的な内容は全くないので、あらかじめ謝っておきます。
スミマセン。

今回の出張で埼玉のある病院の検査・処置・カンファレンスを見学。
今年4月からの本格臨床復帰に向けて、また勉強しなおさないといけない事が山ほどある事がよく分かりました。

そして残りは東京で研究関係のお仕事。
本格臨床復帰後も、引き続きやらなければならない事が山ほどある事が、これまたよく分かりました。

なかなか高い山だなぁ・・・と思っていたところ、東京で以前担当していた患者さんに2年ぶりにお会いする事ができ、「頑張ろ」という気になれました。


新幹線で読んだ本

「日本辺境論」 内田樹 

ざっくりと(あくまでざっくりと)日本人、というか、自分や周囲の人々の行動原理を理解できたような気がしました。以前読んだ「下流志向」が全く理解できなかったのに、この本はすんなり頭に入ってきました。面白いものですね。
読後、「で、自分はどうなの?」と問いかけております。
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by tobbyK | 2010-01-15 13:13 | 徒然

ALI/ARDSの人工呼吸中にDLCOを測定する論文。
アブストだけで本文を読めていないのですが、やり方を知りたい・・・

Positive end-expiratory pressure-induced functional recruitment in patients with acute respiratory distress syndrome
Critical Care Medicine 2010; 38(1): 127-132.


目的: ARDSでは、肺胞のリクルートメントによりガス交換が改善するが、それはリクルートメントされた肺胞領域の循環が適当である場合のみである。(⇒これを “functional recruitment”と呼んでいる)。PEEPによる“functional recruitment”を評価するため、ガス交換能をDLCOで計測し、またその一部であるVc(肺毛細血管容量)を計測した。

Design: Prospective, randomized, crossover study.

Setting: Medical intensive care unit of a university hospital.

症例: 16例のALI/ARDS患者、8例の人工呼吸管理下にある対象患者、8例の健常ボランティア

介入: 2つのレベルのPEEPによるMechanical ventilation (5 and 15 cm H2O)

測定項目: DLCO、肺容量、血液ガス分析、圧-容量曲線(p-v curves)

結果:
・ALI/ARDS症例において、high PEEPで、DLCOが23%増加(4.4±1.7 ml・mmHg/min vs. 3.6±1.4 ml・mmHg/min)
 ⇒PEEPを増加させる事で、8例が20%以上のDLCO改善を認めた(=responderとした)
 ⇔残り8例は、PEEP増加によるDLCO改善は5%未満であった(=non-responder)
 *control patientsでは5.5 [3.8-8.0]ml・mmHg/min、healthy volunteersでは19.6 [15.1-20.6]ml・mmHg/min  (median [interquartile range])

・responderはnon-responderと比較し、
 low PEEPの時に、responderは肺容量が小さく、肺容量/肺毛細血管容量比が高い
 lower inflection pointが高い
 high PEEP時の肺毛細血管用量の増加が大きい        
 responderでのみ、high PEEPでPaO2/Fio2が改善した

結論: ALI/ARDS患者では、PEEPに対する“functional response”は、「肺が小さく、肺毛細血管/肺容量比が高い患者」において良好である。DLCO計測は“functional lung recruitment”に有用である。

効果的なrecruitmentでなければ意味がなく、
それは「PEEPで膨らめる“正常肺”があるかどうか」ということだと思いました。
呼吸生理、特に今回使用した検査法についてもっと勉強したくなりました。
しかし、「8例の健常ボランティア」って・・・スゴイ。
いずれちゃんと本文を読もう。



- 徒然 -

遅ればせながら、名作と名高い、よしながふみの「大奥」を2巻まで読みました。

この方の作品は、「きのう何食べた?」で晩御飯のおかず作り方を学んだことはありましたが、それだけしか読んだことがありませんでした。

久しぶりにマンガで衝撃を受けました。
こんな作品を書く人だったのですね・・・
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おめでとうございます。

今年も宜しくお願いいたします。



休み中に読みたい本は色々あったのですが、

結局薄い本(新書)を2冊しか読めませんでした。。。

感想を。


「偽善の医療」 (新潮新書)  里見 清一 (著)

読みかけだったのを暮れの飲み会で思い出して、全部読んでみました。
うなづける所はありますが、未熟者の自分にはまだ全て理解できません。

医療従事者とその他の人々との間の「常識の差」がテーマかと思いました。
医療従事者以外の方に訴える本としては、とても分かり易く素晴らしいと思います。
こういう情報開示は必要だと思います。
しかし、医療従事者が「そうそう!」と読むのはちょっと・・・と感じました。
自慰行為的というか何と言うか。
そんなの当たり前で、そこからどうやって一歩踏み出すかを創意工夫したい所です。
この本も、そういう一歩なのだろうと思いますから。

そういえば研修医の頃、ある患者さんから、
「先生は医者じゃなくて、普通の社会人としてもやっていけるよ」
と言って頂いたことがありました。
その頃は本学の体育会系部活(様々な学部生と一緒の部活で、上下関係が異常に厳しい!)
をしていた直後で、センパイに接するような態度で患者さんに接していたからだと思います。
当時は単純に嬉しかったのですが、今思うと少し微妙です。
「大半の医者は一般社会では生きていけない」と言う事ですよね。
はたして今の自分は、医療関係以外の一般社会で生きていけるだろうか?
もし自分が現在の職を失った時、どうやって生きて行こうか?
そんな事を思い出し、考えてしまいました。

しかし、「偽善」ってどう定義したものでしょうか?
そして、「偽善」以外の善行って、本当に人間にできるのでしょうか・・・?



伝える力 (PHPビジネス新書) 池上 彰 (著)

子供ニュースの池上氏の本。
とても分かり易かったです。
あっという間に読んでしまいました。
ただ、テクニカルなアドバイスが欲しかった。



今年も本は出来るだけ読みたいと思っていますが、
その前に「論文を書け」という年賀状が数通届いてしまいましたので、
あまり読めそうにもありません。。。

何はともあれ、今年も自分なりに楽しみたいと思います。
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by tobbyK | 2010-01-02 23:59 | 徒然