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明日よりシカゴ出張のため、機内持ち込み用の本を選定する。

本棚にひときわ輝く、毒々しい色使いの文庫本あり。
実はこれが一番繰り返し読んだ回数が多い本。

「ナニワ金融道」  青木雄二

マンガです。が、ただのマンガではありません。

大学1年生の時に初めて読み、かなりの衝撃を受け、その後彼の作品全て読みました。
生きていく上での重要な事を学びました。

この本を時々読むと、「医師はギリギリの厳しい中で仕事しているんだ!!」なんて、とても声高に言えないな・・・と思います。人は皆煩悩にまみれており、自分が生きていくのに必死。


私の古い友人は、厳しい現状で必死に生きる手段を探していると、先日電話で言っていました。
先日診療所で診た男の人は、〇〇を売ったと私に言いました(ここではとても言えません・・・)。


この本の内容は、本当だと思います。
作者が唯物論者であることから非常にリアルな内容であり、かつマルクス主義者でありながら作品中ではその主張を抑えているところが、この本の素晴らしいところです。

教訓を一言で言えば、
「借金の連帯保証人にはなってはいけませんよ~!」
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by tobbyK | 2008-11-30 22:54 | 徒然
Dear Tobby,

We are so pleased that you were able to attend the Inaugural BHD Symposium in Roskilde(デンマークの街の名前).
(中略).....We hope that you will continue research in this field and that we will see you at the next Symposium.


今年9月にデンマークであったシンポジウムのお礼状が唐突に届きました。

「あんたのやってる研究は他にやっている人が少ないので、続けておくれ」とも書いてあり、
嬉しいやら、プレッシャーやら、です。


大変勉強になるコメントをしていただいているKim先生から、夏井先生のサイトを紹介していただきました。ありがとうございます!これ見ながら褥創処置していたなぁ・・・3年前。
創傷処置は内科医もちゃんと理解していないといけないと思います。結構楽しいですし。
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by tobbyK | 2008-11-29 20:17 | 徒然
アルバイト先で、毎週のように指先や顔面を切った人の縫合をしています。
本日もまた・・・

自分の納得がいく縫合ができる日とできない日があります。

3年前の自分のほうが上手かったなぁ・・・


proceduresconsult.comや、日経メディカルオンラインを見て、イメージトレーニング。

ちなみに最近は指ブロックせずに、「指をチューブで縛る+切創に少量麻酔」で縫合していますが、どっちがより痛くないのでしょうか?
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~マクロライド耐性の機序と頻度~

・耐性の機序・・・2種類のメカニズムが明らかになっている
  THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS 2004;57:425より
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①マクロライドの作用点の変化
 ermB遺伝子の獲得
 →リボゾームジメチラーゼが産生される
 →マクロライドの標的部位23SrRNAがジメチル化される
 →高度耐性を示し、16員環やリンコマイシン系にも耐性になる (MLSB phenotype)

②マクロライドのくみ出し機構
 mefA遺伝子の獲得
 →膜蛋自の薬剤くみ出し機構 
 →14/15員環に軽度~中等度耐性を示し、16員環などは効く (M pehnotype)

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・耐性の定義:
基準・・・National Committee for Clinical Laboratory Standards. Performance Standards for Antimicrobial Susceptibility Testing; Fourteenth Informational Supplement M100-S14. NCCLS, Wayne, PA
 EM・・・MIC>1 μg/mL
 CAM・・・MIC>1 μg/mL
 AZM・・・MIC>2 μg/mL

・耐性菌の頻度の実際
*今回は呼吸器感染症で多く取り扱う、肺炎球菌とマイコプラズマを対象とします*
 肺炎球菌 (Respirology (2008) 13, 240–246 京都大学でのCAPの検討)
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 ⇒80%くらい!!

 マイコプラズマ (モダンメディア 2007;53:297より)
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 ⇒13~15%くらい。2000年から出現している。欧米ではないらしい・・・



次回、マクロライドの使用状況と耐性の増加の関連について。
勉強する事が多いため、このシリーズは長くなりそうです。
ゆっくりやります。





-徒然-

本日研究ミーティングがあり、その準備のため昨夜はブログ更新できず。

来週シカゴで国際学会発表の予定。
これからスライド手直し、英語の暗記、想定質問と回答の準備・・・

明日は、飛行機で読む本とDVDでも買いに行こう。
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現在少し時間があるので。


研修医1年目の時にお世話になった先生からメールを頂きました。

現在は米国のNIHで研究をされており、もう3年目とのこと。
ブログを見て頂いているようで、少し恥ずかしいです。

当時から「凄いな~」と思っていて、その先生の影響もあり、大学を飛び出して福岡県の研修病院の就職試験を受けました。お陰様で現在の自分があると思っています。


またお会いしたいです。


最近モチベーション低下気味だったのですが、またやる気が出てきました。

ありがとうございます!!
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by tobbyK | 2008-11-27 09:00 | 徒然
昨日はサーバーメンテナンスのためお休みでした。
再開します。


~我が国での使用の歴史~
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  (小児科臨床 2002;55:207- 参照)

~作用機序~
・マクロライド系は、テトラサイクリン系、クロラムフェニコール系、アミノグリコシド系と同様に、細菌の蛋白質合成を阻害する

*細胞のタンパク合成の流れと作用点
・蛋白質をコードする遺伝子から転写されたmRNA上に、その蛋白質を構成する20種類のアミノ酸の順番が刻印されている。
→各アミノ酸は、その運び屋となっているtRNAに結合(アミノアシルtRNA)
→アミノアシルtRNAは、リボソーム・mRNA複合体につくられた2ヵ所のtRNA結合部位のうち、指定された部位に結合する
→続いて、次の指定されたアミノ酸を運ぶアミノアシルtRNAが、別のtRNA結合部位に結合
→前のアミノアシルtRNAのアミノ酸が、今来たアミノアシルtRNA上のアミノ酸に結合する(これをペプチジル転移という)
→この状態のtRNAはペプチジルtRNAとなり、mRNAはリボソーム上をtRNA結合部位1個分だけ移動し、ペプチジルtRNAも自動的に1つ部位を移動する
→そしてまた次に指定されたアミノアシルtRNAが入り、ペプチジル転移が連続して最終的に蛋白質が合成される

・・・わかりにくいですね。リボソームの働きについては、教科書やWikipediaなどご参照ください

⇒マクロライド系は、細菌リボソーム50Sサブユニットの23SRNAに結合することで、このペプチジル転移を阻害する=蛋白合成阻害
・高濃度では殺菌的に作用するが、一般的には静菌的に作用。
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   日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.)130,294~298(2007) 参照

~吸収・排泄~
・経口:腸管から吸収、肝臓で代謝され、胆汁排泄。腎障害時に使用できる。
・血中濃度に比べ、肺・肝・腎などの臓器移行性が高い。

~抗菌活性~
Sanford 2007より
+=通常臨床的に有効または感受性>60%
±=臨床試験なし,または感受性=30~60%
空欄=データなし
MSSA=Methicillin感受性S. aureus ; MRSA=Methicillin耐性S. aureus

【エリスロマイシン】
グラム陽性
  A,B,C,G群 Streptococcus ±
  S.pneumoniae +
  S.aureus(MSSA) ±
  S.aureus(市中感染型MRSA) ±
  S.epidermidis ±
  L.monocytogenes +
グラム陰性
  N.gonorrhoeae ±
  N.meningitidis +
  M.catarrhalis +
  H.influenzae ±
  Legionella属 +
  H.ducreyi +
その他
  Chlamydophila属 +
  M.pneumoniae +
  Rickettsia属 ±
嫌気性
  Actinomyces +
  Clostridium(difficile以外) ±
  Peptostreptococcus属 ±

【クラリスロマイシン】
グラム陽性
  A,B,C,G群 Streptococcus ±
  S.pneumoniae +
  S.aureus(MSSA) +
  S.aureus(市中感染型MRSA) ±
  L.monocytogenes +
グラム陰性
  N.gonorrhoeae ±
  M.catarrhalis +
  H.influenzae +
  Legionella属 +
その他
  Chlamydophila属 +
  M.pneumoniae +
  M.avium +
嫌気性
  Actinomyces +
  P.melaninogenica +
  Clostridium(difficile以外) +
  Peptostreptococcus属 ±

【アジスロマイシン】
グラム陽性
  A,B,C,G群 Streptococcus ±
  S.pneumoniae +
  S.aureus(MSSA) +
  S.aureus(市中感染型MRSA) ±
  L.monocytogenes +
グラム陰性
  N.gonorrhoeae ±
  N.meningitidis +
  M.catarrhalis +
  H.influenzae +
  Salmonella属 ±
  Shigella属 ±
  Legionella属 +
  H.ducreyi +
その他
  Chlamydophila属 +
  M.pneumoniae +
  M.avium +
嫌気性
  Actinomyces +
  P.melaninogenica +
  Clostridium(difficile以外) +
  Peptostreptococcus属 +

⇒アジスロマイシンが最もブロード

~感染症治療における使い方~
1.急性呼吸器感染症
・非定型肺炎が市中肺炎の30-40%を占めており、疑われた場合はマクロライド系
 もしくはテトラサイクリン系が第一選択。
・βラクタム系にアレルギーのある場合の代替薬。
 PRSPが疑われる場合には、マクロライドも耐性の可能性が高いため、適応になりにくい
・重症肺炎に、カルバペネムやセフェムの併用薬として用いる。

2.非結核性抗酸菌症
・MAC症。特にCAM。
・CAMを抗結核薬と併用することにより、治療成績が向上した。
処方例
・CAM 500mg経口1日2回(またはAZM 600mg経口24時間ごと)+EB(25mg/kg経口・2カ月その後15mg/kg経口)+RFP 600mg経口24時間ごと(またはRifabutin 300mg経口24時間ごと)
・重症例にはSMまたはAMK 15mg/kgを週3回・2~6カ月を追加しても,クロファジミン100~200mg経口24時間ごと(「tan」まで,その後50mg経口24時間ごとまたは100mg経口週3回)を加えてもよい.
・培養が陰性後1年は治療.
・代替治療:(CAM 500mg経口1日2回+EB 15~25mg/kg経口24時間ごと+Rifabutin 300mg経口24時間ごと)を24カ月まで(Curr Inf Dis Repts 2:193,2000;CID 32:1547,2001).AZM 600mg週3回も有効(CID 32:1547,2001).

3.H.pylori感染症
・胃炎・胃十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・胃癌との関連がある。
処方例
・経口治療12時間ごと・14日間:(オメプラゾールまたはラベプラゾ-ル20mg)+AMPC 1g+CAM 500mg.有効率80~95%,
・または(ラベプラゾール20mg+AMPC 1g)1日2回・5日,その後さらに(ラベプラゾール200mg+CAM 500mg+チニダゾール500mg)1日2回・5日
【第二選択薬】
経口治療14日間:ビスマス,Bismuth subsalicylate 2錠1日4回+TC 500mg1日4回+メトロニダゾール500mg1日3回+オメプラゾール20mg1日2回.有効率90~99%

4.咽頭炎
A群溶連菌、淋菌、クラミジアなど。            

5.非淋菌性または淋菌後尿道炎,子宮頸管炎     ・・・・・などなど。

*今回は感染症治療目的でのマクロライド使用は主眼ではないので、さらっと流します。


次回は「マクロライドの使用量と耐性について」や、「マクロライドの抗菌作用以外の作用について」です。デキる後輩が資料を送ってくれましたので、勉強中です。
「マクロライド少量長期投与は、日本人しかやっていないからダメだ」ともmedicinaには書いてありましたが、外人のstudyもたくさんありました。なぜ卑下するのかな・・・もう少し論文を読んでから判断します。
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【マクロライドの歴史と分類】
日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.)130,294~298(2007) を参考

~マクロライド開発の歴史~

*マクロライドという用語は1957年にR.B.Woodwardにより提唱。
・1952
放線菌Streptomyces erythreusの代謝産物から14員環マクロライドのエリスロマイシン(EM)が単離・精製される。
→EMは胃酸による分解を受けやすいために,1回の服薬量および1日の投与回数が多いこと,胃腸管運動促進(酸分解物が原因)があること等が臨床上の問題であった。
ほぼ同時期に、16員環マクロライドのキタサマイシン(ロイコマイシン),オレアンドマイシン,スピラマイシンが発見される。
→抗菌活性の向上や消化管内での溶解性の向上により吸収性の改善が図られている。
・1967・・・ジョサマイシン(天然、16員環)
・1971・・・ミデカマイシン(天然、16員環)
・1974・・・酢酸ミデカマイシン(半合成、16員環)
・1979・・・ロキシスロマイシン(RXM、半合成、14員環)
        酸安定で,マクロライド系抗菌薬の中では最も高い血中濃度
・1980・・・クラリスロマイシン(CAM、半合成、14員環)
        酸分解反応が抑制された。CAM の抗菌活性はEM よりも優れ,
        肺胞上皮被覆液(Epithelial Lining Fluid)および肺胞マクロファージに
        高濃度移行する。
・1981・・・ロキタマイシン(半合成、16員環)
       アジスロマイシン(AZM、半合成、15員環)
        血中濃度は低いものの,組織移行性に優れ,長い血中半減期を有している。
        そのためにマクロライド系抗菌薬としては初めて,1日1回投与が可能となる。
        また、食細胞により感染組織へ薬物が輸送されるという特長を有している。
 *RXM,CAM,AZMは「ニューマクロライド」と呼ばれる
・1998・・・テリスロマイシン(半合成、ケトライド系、14員環)の臨床試験開始
       →2001に発売
        マクロライド系抗菌薬の抗菌スペクトルを保持しつつ,
        耐性肺炎球菌に対して優れた抗菌活性を有する点が大きな特長。

~マクロライドの分類~  (クリックで拡大)
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このシリーズは、ゆっくりやろうと思います。
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本日朝7時から仕事をした後、お昼から帝〇ホテルで後輩の結婚式。


席次表を見てビックリ・・・

医療以外の業界の方が圧倒的に多く、

社会的地位の高すぎるお方たちに混ざり、
(~教授とか、~会長とか、~頭取とか、自治体トップとか・・・)

なぜか新郎側の最前列の席。

スピーチなんか引き受けなきゃよかった、と思いつつ、

破れかぶれで笑いを取りに行きました。

結果は・・・


お偉いさんたちにお褒め頂きました。




疲れた・・・

とにかく、おめでとうございました。
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by tobbyK | 2008-11-23 17:18 | 徒然
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仕事が片付かないため急遽東京出張し、論文チェック、学会スライドチェック、カルテチェック・データ収集などを行う。土曜日の夜までつきあってもらえる上司はなかなかいないと思います。いつも本当に感謝しています。

夜は同僚とラーメン、その後東京ドーム横の温泉に一泊(いつものコース)。

明日の朝も残りの仕事を片付け、お昼から後輩の結婚式の予定。
スピーチまだ考えてない・・・




ところで、medicinaの10月号「内科の基本 肺炎をきわめる」に、気になる記述がありました。
「日本にマクロライド耐性肺炎球菌が多いのは、日本しかやっていないマクロライド少量長期投与のせいである。DPB以外にはエビデンスはないので、やめなさい!」という感じだったと思います。かなり強い論調でした。

「エビデンスがないから~」・・・このフレーズは都合の良いように使用されやすく、注意が必要だと思っています。「実は何も言っていない」に等しい場合が多い気がしています。
感染症診療の原則から言えば、理屈はそのとおりだとは思います。しかし、DPB以外の副鼻腔気管支症候群・気管支拡張症などの症例にマクロライド少量長期投与を行い劇的に改善した経験も多いので、呼吸器臨床の実感としてすんなり受け入れられません。最近のAJRCCMにも、COPDに対する少量長期投与の有効性が載っていましたし。

そもそも、マクロライド耐性肺炎球菌が多いのは本当に少量長期投与のせいなのか?、風邪にマクロライドを出しまくったからではないか?、そもそもアジアの肺炎球菌はマクロライド耐性が多かったりして?、他にも交絡因子はないのか?、最終的に「minorityの利益 vs 公共の利益」という風になったら誰がどう判断するのか?、などなど、いくつも疑問が浮かんできました。

良い機会なので、勉強してみようと思います。

皆さんはどう思われますか?
何かご存知の方がおられましたら、ご教示ください。
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by tobbyK | 2008-11-22 23:58 | 徒然
*その他の所見*
Tuberculous pleuritis
・結核病巣は付近の胸膜を侵すことがあり、胸膜のさまざまな程度の反応が見られる
 Imらの報告:fibrocaseous TBに伴ってよく見られる肺尖部の胸膜肥厚をHRCTで検討
 ⇒肺尖部の胸膜肥厚は、胸膜外の脂肪を多く含む事が判った
   肺が線維化し、縮んだスペースを補うために脂肪が引っ張られるものと考えられている
                               [Radiology 1991;178:727]
・胸水貯留
 肺に活動性病変がなくても認められることがよくある
 ⇒胸膜の生検でしか診断がつかない場合がある

・CTは指摘に有用 [Acta Radiol 1996;37:482]
 まれに細胞成分が多い胸膜反応が生じた場合、胸膜の不整な肥厚が出現し、転移や中皮腫と間違えられることがある

・限局化し、tuberculous empyemaを生じる事もある
 壁側胸膜を破り、皮下膿瘍を形成する事もある(empyema necessitanceと呼ばれる)
 気管支と瘻孔を作る事もある⇒chronic bronchopleural fistulaとなり、難治性となる
 肥厚・被包化した胸膜内に水成分があれば、活動性の結核菌の存在が疑われる

・結核性胸膜炎の治療反応性はさまざま
 綺麗に治癒する事も多い
 scarを残す事も多く、特に肋骨横隔膜角の癒着を残す事が多い
 石灰化・線維化のため、肺の拘束性障害をきたす事もある

結核に伴う喀血
・結核の活動性を示唆する症状
・合併症の出現を示唆する症状でもある:mycetoma、気管支拡張症、肺癌など
・病態
 拡張した気管支周囲に気管支動脈が増生
 mycotic aneurysm="Rasmussen aneurysm”

・治療・・・手術、気管支動脈塞栓術

Pulmonary collapse therapyの影響
・抗結核薬登場以前の治療法
 胸郭形成術:肋骨を数本切除し、胸壁をcollapseさせることによって肺を圧排・虚脱させる
 胸腔内に様々なものを入れる方法:paraffin, mineral oil, Lucite balls
 人工気胸:常に胸膜肥厚を伴う
            [Radiology 1997;204:875, Radiology 1996;200:691,
             AJR 1980;135:605, Radiology 1994;193:396]

画像評価
1.Xp
・TBの発見・経過観察に重要な役割を持つ検査
・1回の検査で活動性を判断するのは危険
⇒石灰化や線維化主体の病巣でも、その中に活動性病変がまぎれていることがあるため
長期経過で落ち着いているように見える結核病巣は、内部にviable organismsを含んでおり、あるシチュエーションで再ブレークの可能性がある
                                [Br J Radiol 1988;61:573]
・活動性を示唆する所見
 粟粒影
 空洞影

2. CT
*Xp所見が結核に典型的であり、喀痰から菌が検出されている場合、CTの役割は少ない
 結核の小児40例の検討で、20%がCTでしか病巣を捉えられなかった
  ⇒小葉中心性の粒状影が多かった     [AJR 1997;168:1005]

・空洞:活動性を示唆する所見
 糖尿病や免疫不全患者で多く見られる
 空洞内壁は整・不整いずれもあり
 内部の液体貯留は少ない       [Radiology 1993;186:653]
 特に活動性が高いと考えられる所見
  ⇒ 病巣の境界が不明瞭
    周囲に小葉中心性のsatellite "rosettes"を認める

 結核の初期のCTの検討:最初のCTで、58%に空洞が認められた⇔Xpでは22%のみ
 画像で、空洞影+胸水⇒結核性胸膜炎の可能性が高い

・浸潤影
 Xpで見つけられないものを指摘できるのが、CTの利点

・リンパ節腫脹
 Xpで見つけられないものをCTで指摘できる
 活動性がある場合、典型的には中心部がlow densityで辺縁が造影される
                      [AJR 1997;169:649, AJR 1998;170:715]
・結節影・粒状影
 Xpで見つけられないものを指摘できるのが、CTの利点
 miliary TB⇒CTのほうが感度が高い

・石灰化 
 後期に見られる所見
 小さいものはCTが有効

・喀血:以下の所見を見るのにはCTのほうが良い
 fungus ball   [Radiology 1987;165:123]
 気管支拡張
 気管支結石  [Clin Imaging 1989;13:36]
 Rasmussen aneurysm

・その他、検討にCTが有用な合併症
 膿胸  [Semin Respir Infect 1999;14:82]
 胸壁への進展(empyema necessitans)
 bronhopleural fistula
 気胸
 fibrosing mediastinitis  [J Thorac Imaging 2001;16:191]
 気管支結核・・・狭窄・閉塞・瘻孔 [Br J Radiol 2001;74:1056]
 心膜炎
 esophago-mediastinal fistulas・・・リンパ節の食道への浸潤により生じる
          [RadioGraphics 2001;21:839, JCAT 1990;14:89]
 骨病変・・・Pott's disease, osteitis of ribs
 既存のsilicosis
 合併するlung cancer               など

【画像による活動性の予測のまとめ】
Indicates or suggests activity
Pulmonary parenchyma
 ・Centrilobular or branching structure
 ・"Tree-in-bud" appearance
 ・Macronodule
 ・Ground-glass opacity
 ・Consolidation
 ・Cavitation
 ・Interlobular septal thickening
 ・Miliary nodules
 ・Pleural/pericardial effusions
 ・Pleural thickening

Hilar and mediastinal lymph nodes
 ・Central low attenuation
 ・Peripheral rim enhancement
 ・Calcification (20%)

Trachea and bronchi
 ・Irregular narrowing
 ・Wall thickening with contrast enhancement
 ・Obstruction with peripheral peribronchial cuffing

Intermediate/inactive
Pulmonary parenchyma
 ・Calcification
 ・Bronchiectasis
 ・Bronchovascular distortion
 ・Pleural thickening or retraction
 ・Fibrosis
 ・Cavitation

Hilar and mediastinal lymph nodes
 ・Homogeneous density
 ・Calcification (80%)

Trachea and bronchi
 ・Generally smooth narrowing
 ・Minimal or no wall thickening
 ・Obstruction without peripheral peribronchial cuffing



ざっとまとめました。本シリーズは、ひとまずこれで終了。
画像は添付しませんでしたので、参考文献もしくは教科書を参照ください。
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