VAPの臨床診断は・・・やっぱり難しい


本日Abstractのみ流し読みしたので

Accuracy of clinical definitions of ventilator-associated pneumonia: Comparison with autopsy findings
Journal of Critical Care, 07/31/09

Methods
・48時間以上人工換気を必要とし、その後死亡したICU患者の剖検所見の検討
・ventilator-associated pneumonia(VAP)の3つの臨床診断基準の精度について検証
 1.loose definition:
   胸部レントゲンで異常陰影があり、
   「白血球増多」「発熱」「膿性の気道分泌物」のうち2つを満たすもの
 2.rigorous(厳格な) definition:
   胸部レントゲンで浸潤影があり、
   「白血球増多」「発熱」「膿性の気道分泌物」の全てを満たすもの
 3.「clinical pulmonary infection score(CPIS)」による基準
   CPIS>6点のもの

 *clinical pulmonary infection score(CPIS)とは
  Puginら(Am Rev Respir Dis 1991;143:1121-1129.)が提唱したVAP診断基準。
  体温、白血球数、気道分泌物の量と外観、酸素化(PaO2/FiO2)、胸部レントゲン所見、
  気道吸引物の培養結果、をパラメーターとしたスコアリングによる診断法。
  CPIS >6は、感度96%・特異度100%と報告。

 → 剖検の病理所見をスタンダードとし、診断法1・2・3の感度・特異度・尤度比について検討

Results
・253例中142例(56%)が、病理所見で肺炎と診断
・VAPの臨床診断基準について
 1(ゆるい基準)を満たしたのが163例 (64%) …感度64.8%、特異度36%
 2(厳格な基準)を満たしたのが32例 (13%)…感度91%、特異度15.5%
 3(CPIS>6)を満たしたのが109例 (43%)…感度45.8%、特異度60.4%

 (2の結果の感度と特異度が逆じゃないかと思うのですが・・・原文のまま記載しました)

*培養結果を臨床基準に付加すると、少しだけ感度低下・特異度上昇した。

Conclusions
・剖検結果をスタンダードとすると、これら3つのVAPの臨床診断基準の精度はあまりよろしくない



やはりVAPの診断は難しいものですね・・・
ICUで撮影条件の悪いレントゲン写真に異常が出るまで待たなければならないものか・・・
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by tobbyK | 2009-09-14 22:20 | 感染症