肺内リンパ節


胸部CT読影中によく1cm未満の小結節影をみかけますが、質的診断が困難です。

鑑別のひとつである、肺内リンパ節について以前読んだものを。

EURORAD Teaching File; Case 572

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【はじめに】
・リンパ節は縦隔、主気管支、3~4分枝レベルの気管支周囲に存在する。
・それ以上の末梢に存在するリンパ節は異常と考えられており、intrapulmonary lymph nodes (IPLN)と呼ばれる。

【頻度】
・よく分かっていない。
・Trapnellは、剖検肺のリンパ管に造影剤を注入後単純写真を撮影し、92例中6例にIPLNを認めたと報告した(1)。Bankoffは、境界明瞭・辺縁整の肺内結節を小開胸し切除した96例のうち、17例(18%)でIPLNを認めたと報告した(2)。

【性差】
・男性に多く、重喫煙者に多い傾向がある。小児例は少ない。Tanakaらは小児例を3例報告している(3)。

【病理】
・リンパ濾胞、拡張したリンパ管、炭粉沈着など。

【画像】
・ほとんどの症例はcarina以下のレベルに存在し、下葉に多い。(4,5)
・2/3の症例では単発である。
・径は12mm以下のことが多く、CTで偶然発見される。
・辺縁明瞭・整で、均一濃度であり、円形もしくは卵円形。
・胸膜から20mm以内に存在することが多い。肺静脈が近くを走る。
・稀に辺縁が不明瞭であったり、Pleural indentationsや血管の巻き込みを起こすことがある。
 ⇒CTでは鑑別が難しい。特に転移性腫瘍は下葉に多いし、特徴が似ている。

*興味深い報告:急速に増大し、CEAの上昇まで伴ったIPLNの報告がある。
           癌の転移に関連することがあるとも言われている。 

【診断】
・現時点では、確定診断法は病理検査となる。
・CTの精度上昇にともない、発見される機会が増えているのが問題。
   
【参考文献】
[1] Trapnell DH, Recognition and incidence of intrapulmonary lymph nodes. Thorax 1964; 19: 44-50
[2] Bankoff MS, McEniff NJ, Bhadelia RA, Garcia-Moliner M, Daly BD. Prevalence of pathologically proven intrapulmonary lymph nodes and their appearance on CT.AJR Am J Roentgenol. 1996 Sep;167(3):629-30.
[3] Tanaka Y, Ijiri R, Kato K, Nishi T, Nishihira H, Aida N. Intrapulmonary lymph nodes in children versus lung metastases. Med Pediatr Oncol. 1999 Dec;33(6):580-2. No abstract available.
[4] Miyake H, Yamada Y, Kawagoe T, Hori Y, Mori H, Yokoyama S. Intrapulmonary lymph nodes: CT and pathological features.Clin Radiol. 1999 Oct;54(10):640-3.
[5] Yokomise H, Mizuno H, Ike O, Wada H, Hitomi S, Itoh H. Importance of intrapulmonary lymph nodes in the differential diagnosis of small pulmonary nodular shadows.Chest. 1998 Mar;113(3):703-6.
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