【JW】血胸のレビュー

「特発性自然気胸は経過観察で大体大丈夫」という論文を昨日のブログに載せました。
ただし、危険なレアケース(特発性自然気胸の3-7%)として、特発性の血気胸があります。
私自身、19歳のケースで、青ざめる思いをしました。
19時頃に救急外来を受診、来院時は虚脱率50%程度の右気胸でバイタルは落ち着いており、レントゲン上わずかに右胸水を認めていました。
ドレーン挿入後わずかに血液が出てきたのですが、かなり少量だったので入院し経過をみていました。しかしその後出血が持続し、結局24時から緊急手術になりました。助手として手術に入り、胸膜癒着部位の血管からの出血を見せて頂きました。
手術は無事終了し患者さんは何事もなく退院されましたが、外科の先生に「もっと早く連絡しろ!」と、かなり怒られました。
これも研修医2年目の時。思えばあの頃、たくさんの事を頭より体で学んだ気がします。

血胸のレビューです。

Spontaneous Hemothorax : A Comprehensive Review
Chest 2008;134;1056-1065 米国

血胸の定義
・Hemothorax:胸水hematocritが血液hematocritの50%以上
*胸水のHct>5%で血液と見分けがつかなくなる
*血胸のHctは数日で低下するので、「血液Hctの25%以上」との定義もある

血胸の原因
・ほとんどは外傷や医療行為によるもの
・その他の原因
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診断の手がかり
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診断の流れ(クリックで拡大)
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治療は原因によりますが、特発性血気胸の場合は、緊急手術が第一選択です。
保存的治療で良くなった症例も報告されていますが、リスクが高いと思います。
保存的に初期治療し待機手術になった場合、輸血量が増える、ドレナージ期間・入院期間が長いという論文もありますので。

自然気胸を家に帰すのが怖くなりますね・・・



- 徒然 -

本日、また一つの別れを経験しました。
そして、また一人、自分の中の住人が増えました。
たくさんの人々の素晴らしさも、再確認しました。

一緒に生きて行きます。

ひとまずは、おやすみなさい。
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